★★海賊週報★★(2019・8・5~8・12)

【ハイジャック・拉致】=なし
【海賊の未遂、強盗・窃盗の既遂・未遂】=ギニア湾1件、中米1件
【ソマリア海賊の未遂と疑わしい活動】=なし 続きを読む

イランの高速ボートが艦船に嫌がらせ

ホルムズ海峡周辺でイランの高速ボートが艦船に猛スピードで接近などの嫌がらせを行いました。動画が撮影されたのは数日前で、追われたのは英艦船と伝えられたのですが、船型から英艦船ではないようです。 続きを読む

ナイジェリア海賊、拉致したトルコ貨物船の10人を解放

ナイジェリア・Brass沖のギニア湾で7月15日に海賊に拉致されたトルコの貨物船船長ら10人が8月9日、解放されました。解決に向けてトルコの外務省と情報機関が動きました。解放条件など詳細は明らかにされていません。 続きを読む

「イランが船舶のGPSに干渉。ブリッジ間通信でなりすましも」ー米の軍・運輸省が警戒呼び掛け

5月からの6回の商業船攻撃やタンカー拘束を分析した結果、イランによるホルムズ海峡を通過する船舶のGPSへの干渉や船同士のブリッジ間通信でなりすましが発生しているとして米の中央軍司令部や運輸省海事局が警戒を呼び掛けました。8月7日に伝わった情報です。GPSを使って航行していると知らない間にイラン領海に迷い込むように仕組まれていると指摘しています。サイバー攻撃も普通に行われているようです。 続きを読む

「海賊よりたちが悪い拘束」に悲痛な声を挙げるしかない船主

ジブラルタル沖で英国などにシリア向けのイラン原油を積載したタンカーが拘束された報復としてイランによってスウェーデン船主の英国船籍タンカーがホルムズ海峡で拘束されてから19日。船主は8月6日、「不当な拘禁で容認できない。乗組員に満足に接触することもできず、長期の監禁で健康状態が心配だ」と悲痛な声を上げました。イランはタンカー交換を持ち出しているようですが、英国が応ずることはなく、解放への道筋はまだ見えません。海賊ならば交渉の余地がありましたが今回は“政治犯罪”のため、船社側が行えることには限りがあります。

一部の船員組合はホルムズ海峡への乗船拒否権を獲得、乗船の場合には基本給を2倍にすることになりました。船主の中にはホルムズ海峡を回避するところも出始めています。日本の一部メディアに艦船派遣ではなく、航空機で対応する案が検討されているような記事が掲載されましたが、今回のスキームから見てナンセンス極まりない話です。それで防衛できるならインドも英国も艦船を出すはずがありません。艦船派遣には莫大な費用が掛かります。それでも出すのはミサイルや魚雷などの武器と対峙する局面がある可能性がある事案だからです。ソマリア海賊で行った海自が空から監視や追尾をしましたが、それは海上でヨーロッパやNATOの艦船が走り回ったから意味があったのです。

2,000隻もあるイランの高速ボートが何隻もでタンカーを捕まえようとした場合、空から何をしようというのでしょうか。「やめて!」とお願いするのでしょうか。お願いされてやめるはずもなく、その場合海賊でやったようにまたどこかの国の艦船に助けてもらうのでしょうか。今回米国が狙っている有志連合のスキームは、それぞれの国が自分の商船を守る、というものだと思います。米国は司令部機能を持つだけで実務はそれぞれ自前でやれ、という「安保ただ乗りは認めない」トランプ流の構想だと理解しています。インドは艦船を派遣し、求められればタンカーなどに兵士を乗船させています。船内の“官製武装ガード”と艦船が連携しながら護衛するという形を取っています。

現在、イランは闇雲に拘束しているわけではありません。英国の(英国船籍の)タンカーを狙うのは、ジブラルタルとの絡みで、それ以外の小型の燃料補給タンカー(バンカー)はペルシャ湾の海上警察権はイランが握っていることを示すためです。ちゃんと選んで狙っています。それは英国のタンカーが拘束された日にサウジアラビアから中国に向かう超大型タンカーを一時捕まえて直ぐに解放したことでも分かります。これは何らかのミスだったと思います。

イランは今、米国主導の有志連合の動向に神経を尖らせています。「有志連合は無理ではないか」とけん制していますが、それを裏付けるように8月6日現在の米国以外の正式参加国は英国だけで、イスラエルが「湾岸の諜報分野で協力している」と表明したぐらいです。60カ国以上に呼び掛けて20カ国は確保したいというのが米国の腹のようですが、各国の本音は参加したくないので、様子見を決め込んでいるというところでしょう。参加すればイランの明確な攻撃対象になるからです。商船護衛を行わざるを得なくなった英国は1カ月にならない期間で約40隻を護衛しました。6月まで1艦態勢でしたが9月には3隻目を派遣し、ドック入りする1艦を除いて2艦で護衛することにしています。

もし、日本が有志連合に参加するなら(今回の緊張はそもそもトランプ大統領が起こしたことなのでトランプ大統領の責任で解決すべきことですが、海自艦船は南シナ海やフィリピン海で訓練を含めて常時米艦船と同一行動を取り、米海軍とセットとみられていますから参加拒否は難しいのではないかと感じます。もし拒否したらまた莫大な金銭要求をそのまま呑まなくてはならなくなるでしょう。安倍政権の帰結として仕方がないことです)、2艦以上の艦船を派遣しなければならないような気がしますが、海賊で実戦経験をほとんど積んでこなかったツケを払わされるかもしれません。武力紛争を避けながら護衛するということは、米艦船の様子を見ていてもなかなか大変で、海賊の比ではない現場になると思います。硬軟の使い分けではインド海軍は経験知があり、これまでのところ何の問題も起こしていません。それは米海軍とは一線を画しながら、自国商船を守る立ち位置を明確にしていることが大きいように感じます。 続きを読む

中国、「有志連合に加わるかも」

アラブ首長国連邦(UAE)への中国特使が8月6日、アブダビで「ホルムズ海峡の航行が非常に危険な状況になれば中国の艦船が自国商船を護衛する。米国が提案している有志連合計画について研究している」と述べ、米国が主導する有志連合に加わる可能性を否定しませんでした。 続きを読む

英国、米主導の有志連合に参加へ。初の参加表明国

英国は8月5日、米国が呼び掛けているホルムズ海峡の安全航行を守る有志連合に参加することを表明しました。米国は60カ国以上に呼び掛けていますが、参加表明は初です。 続きを読む

★★海賊週報★★(2019・7・29~8・4)

【ハイジャック・拉致】=なし
【海賊の未遂、強盗・窃盗の既遂・未遂】=東南アジア3件、東アフリカ1件、西アフリカ1件、ギニア湾1件
【ソマリア海賊の未遂と疑わしい活動】=なし 続きを読む

イラン、ペルシャ湾でイラクのタンカーを拘束、乗組員7人を逮捕

イランの革命防衛隊(IRGC)海軍がペルシャ湾で外国のタンカーを拘束、乗組員7人を逮捕したと、8月4日イラン国営メディアが伝えました。拘束されたのはイラクの燃料タンカーとみられます。これで拘束タンカーは3隻目になりました。 続きを読む

英BP、自社タンカーはホルムズ海峡行かず。ペルシャ湾原油はチャーター船で

英国の世界石油大手BPは7月30日、自社タンカーをホルムズ海峡に向かわせていないことを明らかにしました。但し、チャーター船は別のようです。 続きを読む

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