武器搭載の北朝鮮船乗組員32人を釈放。船長ら3人は刑事責任追及へ

昨年7月に未申告で戦闘機の部品などを積載してパナマ運河を航行しようとして拿捕された北朝鮮の貨物船“Chong Chon Gang”の乗組員35人の内32人についてパナマ司法当局は1月30日、釈放手続きに入りました。船長、一等航海士、政治秘書の幹部3人は武器密輸の容疑で拘禁が続いています。

パナマと北朝鮮の間で罰金666,000ドルとすることで合意されましたが、支払いはまだされていないとする情報があります。これ以上一般乗組員を拘束しておく意味がないということかもしれません。砂糖の下に隠して載せていたのは旧タイプのキューバのミグ戦闘機の部品などですが、船長らには最高懲役12年が宣告される可能性があります。

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シンガポール沖で衝突相次ぐ、今度はコンテナ船とはしけ(画像1枚)

シンガポール海峡で1月30日朝、今度はコンテナ船とはしけが衝突しました。 続きを読む

シンガポール沖でケミカルタンカーとコンテナ船が衝突、油濁発生(地図1枚、画像2枚)

シンガポール海峡で1月29日夕、ケミカルタンカーとコンテナ船が衝突し、燃料油の流出が起きました。 続きを読む

豪華客船を襲ったノロウイルス?の猛威。700人が罹患しカリブ海周遊を短縮

カリブ海を巡るRoyal Caribbean cruiseの客船“Explorer of the Seas”(138,000トン)船内でノロウイルスが疑われる消化器官の疾病が集団発生しました。 続きを読む

〈航行海象情報〉 石炭積み出しの豪北東タウンズビル港、サイクロンで閉鎖

オーストラリア北東部の石炭の積み出し港であるクイーンズランド州のタウンズビル(Townsville)港が1月28日、サイクロンのため閉鎖しました。サイクロンの進路は図の通りです。 続きを読む

☆短信☆ 中国の造船所で修理中のタンカー爆発、作業員7人死亡

東シナ海に面した中国浙江省岱山県(Daishan county)の海宁(Haizhou)造船所で1月28日午前7時20分頃、修理中のプロダクトタンカー“Oaktree”(1993年建造、船主:Seven Islands Shipping=インド)内部で爆発が起こり、作業員7人が死亡しました。爆発の原因は分かっていません。

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ナイジェリアの原油積み出しターミナル近くでタグボートの船長ら2人拉致

西アフリカのナイジェリア・ニジェールデルタのBrass川原油積み出しターミナル近くで1月25日、タグボートが武装海賊グループに襲われ、船長と機関員の2人がさらわれました。 続きを読む

国連安保理、テロ組織への身代金支払い停止を決議。アルカイダは3年で1億ドル稼ぐ

テログループの身代金目的誘拐が“ビジネスモデル”として定着してきたことを受けて国連安保理は1月27日、全会一致で各国にこの支払いを停止するよう求める決議を採択しました。ただし違反へのペナルティ条項はありません。アルカイダグループは過去3年半で1億ドル(ざっと100億円)以上の身代金を得たとみられていますが、外国人誘拐による身代金がテロ組織の大きな資金源の一つとなってきたことは間違いありません。多くの国は建て前としては身代金支払いは禁止していますが実際は黙認している実態があります。しかしこの決議を受けて国内整備が進めば支払うことは難しくなるでしょう。念のためですが、対象はあくまでもテロ組織に限っており、海賊や一般犯罪は入っていないとみられます。

各国は支払いをストップさせるため民間の規制などを進めることになるでしょうが、物理的に支払いが難しくなった海賊の事例がありました。身代金は現金です。英国は米国ほど厳格ではないですが、海賊への身代金を認めていません。2年ほど前、連続する身代金に業を煮やしたのでしょうか、銀行に強く指導を行いました。大量のドル紙幣での支払いをストップさせたのです。多くの船舶会社の“海賊代理人”はロンドンに拠点があるわけで、それまではロンドンの金融機関で数百万ドルのドル紙幣を集めていましたが、それができなくなりました。それでヨーロッパ中の銀行を駆け回ってドル紙幣を集めなければならなくなったことがあります。業界それぞれでいろんな仕事の悩みがあるもんだと感心したのですが、現物の紙幣はそれほど大量には金融機関にありませんから、各国が本気でストップする気なら可能なのです。

テログループの外国人人質の身代金相場もソマリア海賊の相場と似たり寄ったりです。1人百万ドル単位と考えられます。日本の金融機関に幾らのドル紙幣が保管されているのかは知りませんが、テロ組織に人質が取られたことが知られている中で、大量のドル紙幣の支払いをチェックすることは可能でしょうから、国が本気になればテロ組織への身代金支払いを完全に絶つことはできると思います。ただ、その場合の“最悪の結果”に対する説明の覚悟が必要になります。“口先番長”では通用しません。

アルカイダグループの拡大は続いています。ますます勢いを増している感じがします。この根っこには宗教だけではなく、拡大する貧富の差や言われなき差別など抜き差しならないテーマが潜んでいます。その結果、国際社会はアルカイダに代表されるテロ組織に勝つことはできていません。テロ組織の資金源は身代金ばかりではなく支援国の影もちらついていますが、それはそれとして、「人質に取られても金さえ払えばいい」というこれまでの日本型の解決策は許されなくなりそうだという認識は必要です。そしてこの流れは海賊にも影響してくることが想定されます。こちらは「裏の道」が残されるでしょうが、余計な手間と費用が掛かるようになっていくと感じています。

ソース1(国連)

ソース2(ロイター)

〈更新〉アンゴラ沖でのハイジャックタンカー、船主「積荷の一部奪われ解放。乗組員1人けが」。海軍は「ハイジャックはなかった。偽装」

ICC-IMB海賊情報センターによると、南西アフリカ・アンゴラ沖で海賊にハイジャックされたギリシャの原油・プロダクトタンカー“MT Kerala”(74,999DWT、船籍:リベリア、27人乗り組み)が解放された、 続きを読む

【クライシスマネジメントの現場から】“政経結合”時代の重大リスクは企業トップの政治発言

先人の知恵でしょう、国際マナーとして政治、宗教の話題は避けるべきだといわれます。最近はそこに差別が加わったように感じていますが、いずれにしてもこの話題を突き詰めていくと武力衝突や戦争になる可能性があるからでしょう。とりわけ経済人には注意が求められてきたのではないでしょうか。戦後の日本の経済人は「知恵」があったのだと思いますが、“政経分離”という形をつくり、どの国とも商売を広げてきたように記憶します。しかしこの“政経分離”の時代は終わりを告げつつあると認識します。この数年中に踏み絵のように政治との一貫性が求められるようになっていくと思います。その走りではないかと感じられることがありました。籾井勝人NHK新会長の就任会見での発言です。思想信条は個人の自由ですが、トップとしての公式発言ですから意味合いが異なります。しかも“国営放送”ともいえる公共放送機関のトップです。1月26日朝の段階でグーグルの英語検索を行った時にはこの発言は数件しかヒットしませんでしたが、夜になるとロイターなどが配信したためでしょうが、数千件に達しています。英語以外は調べていませんので、各国語を入れれば相当な数になるでしょう。インターネットがなかった時代ならいざ知らず、現代は1日もあれば世界中に広がります。

今回の発言内容について書きたいと思ったわけではありません。問題提起をしたいのは、日本の企業の想定リスクの中にトップや責任ある立場の人の政治発言リスクが入っていないのではないかということです。これまでは考える必要がなかったことですが、これから起こるテーマです。日本国内だけで商売し、株式も公開していないなら別でしょうが、そんな企業はもはや少数派でしょう。ロイターも書いていますが、「元三井物産の…」と本人の属性情報は記載されます。責任ある地位に就かれたことがあるならその元企業のレピュテーションにも影響してきます。仮にですが、製造業の場合には不買運動や投資の引き上げといったことが起こることも考えられます。経済活動は一国だけで完結する時代はとうの昔に終わっているわけですから、日本だけで通用する理屈が国際社会にも通用するとは限らず、政治的発言が引き金になって企業の業績や財務面でマイナスとなって返ってくることは十分考えられることです。

そして誠に困るのは本人の確信的立場があることです。しかしその個人の思想・信条の結果、企業体が損害を受ける理由はありません。思想信条に絶対正義はないからです。その人がそう考え、そう信じているにすぎません。企業体は政治団体や宗教団体ではないのですから、仮にそうした発言で業績が悪化した場合、立証の難しさはあるでしょうが、株主代表訴訟のリスクはまったくないのでしょうか。おそらくこんなテーマは検討されたこともないように思います。現職を離れてからの発言が多いでしょうが、今回と同じく「元…」と書かれることは想定しなければなりません。

実は書いていていい答えを導き出せていません。発言内容によっては、「発言は個人的なもので当社の意見ではありません」と、明確な訣別コメントを自社ホームページに掲載して逃げる道も選択肢としてでてくるのかもしれませんが、今度は国内から非難が起こるかもしれません。もちろん企業体として賛同する意見を公開することも責任は伴いますが選択肢でしょう。経営判断としてリスクをとっていればいいのではないかと思います。一番いけないのは放置しておいてあとで社内で騒ぎ出すことです。

個人的にはまず現実的な策として、国際的にどう書かれたかのチェックは必要だと感じています。国内向けに外国メディアや翻訳に責任転嫁してごまかそうとする人がいますが、どう受け止められたかを正確に把握することが重要です。極端なナショナリズムは現代のグローバル化した世界では容認されない仕組みになっているように感じます。もちろんナショナリズムは当然それぞれの国民は持つわけですが、大方の理解が得られない主義主張はイランや北朝鮮のように孤立化するだけです。そして孤立化国家の特徴は情報統制がされていることです。注意深くご覧になれば最近の新聞テレビの変わりように気付かれるでしょうし、ネットでの情報・発言も同じです。それだけに世界の目をウオッチする必要があるのです。数年で国の形を変えようとしているわけですから、これまでは考えもしなかった、あるいは考える必要性もなかったことに直面することになります。日本は政治に無頓着でも生きていける国だったのですがそれは変わります。体制変化の中で起こってくる想定外のリスクテーマから企業を防衛する一例として取り上げたつもりです。それぞれの業種や業態によっても立ち位置は異なるでしょうが、一度シミュレーションをされては如何でしょうか。

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