★★海賊週報★★(2013・6・24~6・30) 

[アジア2件、アラビア海3件、紅海1件]

《ハイジャック&誘拐》
▽なし 続きを読む

台湾のマグロ漁船で火災、救命いかだで31人脱出も15人が行方不明-ソマリア沖

 ソマリア沖でマグロ漁をしていた台湾の漁船“f/v Chun Ying ”(525トン、台湾船籍、2000年建造)で6月26日火災が発生し、 続きを読む

アル・シャバーブ、創立の幹部2人を内部粛正、逃げた別の幹部1人は海賊グループが拘束し当局に渡す-ソマリア

ソマリアの最過激派グループといえばアル・シャバーブでしょうが、この組織も決して一枚岩ではありません。派閥があり、対立も起こります。アル・カイーダ系組織は中央からの絶対的な統制はなく、各所の組織がそれぞれに運営しています。そのため内紛はしょっちゅう起きています。アル・カイーダがテロ集団のナンバー1からナンバー2にランクダウンしたと米国が判断しているのもこのあたりの組織力の低下があるのかもしれません。ナンバー1はイラン別働隊といわれるヒズボラが指揮する部隊です。アル・カイーダのように目立ちたがりはしませんが、統率の中でしっかり仕事はします。 続きを読む

ポートサイドで1人死亡、アレキサンドリアでは2人で計6人死亡-エジプト

 エジプトの各都市ではモルシ大統領の退陣を求める勢力と大統領を支持するムスリム同胞団などとの間の衝突が30日の全国的な反大統領行動に向けて激しさを増しています。28日には第2の都市アレキサンドリアで米人を含む2人が死亡し、数十人が負傷したと伝えられています。スエズ運河の地中海側の港町ポートサイドでも1人が死亡10人が負傷したようです。死者は1日で計6人になったとAPは伝えています。銃や爆弾が使われており,ニュースの中に「civil war(内戦)」の言葉が多く出てくるようになってきました。29日深夜(日本時間)までにスエズ運河の運航に異常の報告はありません。

 市民(世俗派や他宗教など) 側は土曜(29日)、大統領の辞任を求める22,134,465 人分の署名を集めたと発表しました。この数字が正しいかどうかは分かりませんが、大統領派に対するかなりの不満が溜まっていることは間違いなく、和解の提案を拒否しています。このため大統領派が軍を投入して制圧することは簡単ではなさそうです。ムスリム同胞団の地方事務所への攻撃や両派の衝突が起きています。29日までカイロは平穏ですが、日曜(30日)も平穏かどうか分かりません。

 米人の死者が出たこともあって、在カイロのアメリカ大使館はアメリカ人に対しエジプト国内の旅行自粛を要請しました。またアメリカは海軍などの部隊の安全確保対策を強化しました。

ソース多数

【スエズ運河航行情報】 反政府行動の30日を前にスエズ運河に軍部隊を配置

 エジプト政府は6月26日、反政府行動が予定されている30日を前にスエズ運河の安全運航を確保するため軍部隊を配置すると発表しました。スエズ運河の地中海側にあるポートサイドではたびたび市民暴動が発生していることもあって、今回の反政府行動でも不測の事態が起こる可能性があります。ヨーロッパの船社の中にはスエズ運河周辺で混乱がエスカレートするなら喜望峰回りにルートを変更することを検討し始めています。当ブログでは29日、30日も航行に影響しそうな混乱が発生した場合などには情報を発信していきます。

ソース

4000メートルの深海に沈没する破断コンテナ船後部部分の連続画像

IMG_0358-635x476沈没3

 曳航作業を開始していた商船三井のコンテナ船“MOL Comfort”の後部は6月27日午前(現地時間、日本時間同日夕)、残念ながら4000メートルの深海に沈没しました。この沈没の瞬間を付近を航行していたデンマークのタンカーの船長らが撮影していました。この連続で撮影した7枚の画像を見ると、約5分間で沈没していったことが分かります。 続きを読む

【クライシスマネジメントの現場③】インド地方政府、「漂流コンテナに『武器、弾薬』」の未確認情報」と発表

混乱した情報を放置すると手が付けられなくなります。商船三井を始め外務省は知っているはずですが、ネット上では拡大しており、正確な情報を伝えることが必要だと思います。私がこの情報を初めてみたのは24日頃で「何を与太話を」と無視しましたが、地方政府とはいえ、インドの当局者がインド沿岸警備隊から得た未確認情報として25日に地元記者に話しており、無視できなくなりました。内容は破断したコンテナ船“MOL Comfort”から漂流してしまったコンテナの中に“米国からシリアの反政府勢力に送られる武器弾薬を入れたものがある”というものです。

「そんなバカなことがあるはずはない」と思いますが、インド西岸のGoa政府の高官が記者に沿岸警備隊からもたらされた未確認情報として話しました。漂流物はインド側に流れていますので、万一危険物が漂着したり、岩にぶつかったりしたら住民に危険が及ぶとして公表したのだと思いますが、こうした情報には適切な対応をしないと混乱が拡大します。ためにする情報も含めてクライシス時には情報の制御が極めて大切になります。

ほかにもインドが神経質になっている問題があります。それは破断した前部と後部の曳航に関してで、新たな油の流出が起きないかということです。これまでは大量の燃料油の流出はないのですが、荒天下の海上を曳航する際に油漏れの二次災害が起きないだろうかという懸念です。周辺の関係国にとっては重大な関心事でしょう。

いずれも正確な情報が適切に関係国に伝えられていないためではないかと思います。この責務は一義的には船主が負うものでしょうが、一民間会社が各国政府に説明するのは容易ではありますまい。あとは船籍国のバハマですが、そもそも詳細な適時情報を入手できているとは思えません。それで結果的に十分な説明が行われていなかったのではないかと想像します。しかし、武器弾薬コンテナの話は放置できる性質の話ではないように思います。ただ商船三井さんには申し訳ないのですが、他の商船で武器輸送が行われた前例はありますので、世界中がすぐに「あり得ない」とは受け止めないのです。

それだけに責任を持てる立場の機関が「コンテナの中には危険物はない」と説明することが必要ではないかと思います。グーグルで「シーアラート」のキーワードで検索すれば出てくるようになりましたから、さらに拡散します。私が最初に見たのは小さな書き込みかブログだったように記憶しますが、こうした根拠を示さない話も未確認情報という形で広がり始めると伝言ゲームになってしまいます。外務省を始め関係機関、関係企業にはクライシスの際の情報制御アドバイザーが関与しておられると思います。適切に拡大に手を打たれることが必要ではないかと思い、問題提起します。

ソース1

ソース2

ソース3

ソース4

 

インド沿岸警備隊がソマリア海賊に放棄された漁船を40日ぶり救助。漁民15人無事

ソマリア北東のソコトラ島(イエメン)沖で海賊に乗り込まれたあげく放棄されてしまったイラン漁船“Al Husaini”がインド沿岸警備隊によって奇跡的に救助されました。海賊攻撃から40日ぶりで、救助されたのは最初の襲撃場所からざっと1000キロも離れていました。 続きを読む

フランスの環境NGO、破断コンテナ船の姉妹5船の運航停止求める

フランスの環境保護NGO「Robin des Bois (ロビンフッド、Robin Hood)」は6月25日、フランスの港に入港した、破断した“MV MOL Comfort”(90613DWT)の姉妹船について環境破壊の恐れがあるとして入港させないよう当局に要請しました。また同団体は、イラン、イエメン、オマーン、UAE、パキスタン、インド、日本、エジプト、バハマの各国に対してそれぞれの経済水域内を航行させないよう求める公開質問状を出しています。

主張の理由は、MOL Comfortの破断原因が解明されていない以上、同一デザイン船のリスクが解消されていないということです。航空機のボーイング787では重大事故は起こっていない段階でもすべての同一機種の飛行を止めて原因を究明した例も挙げています。今回は運良く大量の燃料油流出はありませんでしたが、船体破断という重大事故では大規模な油濁のリスクは大きく、その場合には回復困難な環境破壊に繋がることを重大視しているとみられます。船主の商船三井、製造した三菱重工、安全を保証した日本海事協会は姉妹船について徹底した調査と積荷による船体ストレス軽減策を行うとしていますが、それでは足りず「全部ストップ」を要求しています。 続きを読む

脅威高まる中東、西アフリカの原油・ガス生産と輸送の保安

中東や西アフリカの元大使や国連関係者、セキュリティアナリストらが集まって6月18日にロンドンで開かれたパネルディスカッション「The Middle East and West Africa: The Politics & Security of Oil.」で、中東湾岸の各産油国や西アフリカ産油国で高まっている生産や輸送をめぐる脅威について警告が出されました。 続きを読む

次のページ →